何事にも理想と現実にギャップはある。アルバイト・パートの応募もまた然り。そこで今回、代表的な職種をピックアップし、各職種の勤務時間と日数の「希望」と働いている人の「実際」を比較する。
そして、そこで発生するギャップの大小、また性質・背景を考え、採用のヒントにまで結びつけていきたい。
INDEX
- 調査概要
- 1.「事務職」~週5日勤務、土日休みが基本路線~
- 2.「WEB関連専門職」~ハードワーク覚悟で、正社員を見据える~
- 3.「レストラン・カフェ」~希望はイエチカ、実際はさらにイエチカ~
- 4.「スーパー販売員」~平日4時間は短時間勤務の本命~
- 5.「商品検査・仕分け」~土日休みで勤務時間はプチ長期化傾向~
- 6.その他の職種
「テレフォンアポインター」~半数以上が希望する週3日以内、実際は3分の1にダウン~
「ホテル・レジャー」~「週1日」「週2日」が伸び、実際は偏りがない分散傾向に~
「美容関連」~「週2日」は実際では〝あり得ない〟勤務日数~
「医療福祉」~「週1日」から「週6日以上」まで、実際はいろいろ~
6 その他
テレフォンアポインター
半数近くが「週3日」希望も、実際は「週4日」以上の割合がグーンとアップ!
■就業日数
希望勤務日数は「週3日」が45.5%と最多。次いで「週4日」の32.2%。しかし、実際は「週3日」が26.5%に大幅ダウン。さらに「週4日」が39.4%、「週5日」が21.3%と、ともに希望をアップした。
ホテル・レジャー・スポーツ施設スタッフ
■就業日数
希望勤務日数の最多回答は「週3日」で38.5%だが、実際では18.3%に大きくポイントダウン。また「週5日」も希望の26.9%から19.5%と下げ、逆に「週1日」「週2日」で希望を実際が大きく上回った。
美容関連
完全に消された「週2日」希望の16.7%!
■就業日数
●希望勤務日数は「週5日」が31.7%で最多ながら、「週4日」「週3日」もそれに近い数値に。対して実際は、希望では16.7%あった「週2日」が0%に。また「週5日」は40%を超え、全体に多めの勤務日数に。
医療・福祉関連
「週1日」から「週6日以上」まで揃い、偏りからまんべんなくへ
■就業日数
●希望勤務数を見ると「週3日」と「週4日」でほぼ全体の3分の2を占めるが、実際では「週1日」が12.1%と一気に増え、「週5日」「週6日以上」も増加。結果、偏りが薄れ、どの日数も一定のポイントを確保している。
今月のまとめ
- ・平日の就業日数で大きなギャップが見られたのは「事務職」と「WEB関連専門職」。ともに希望は、より少ない日数に集中している。また、土日就業では「レストラン・カフェ」と「スーパー販売員」に大きなギャップがあり、これも希望はより「土日休み」に集中した。これらの希望を踏まえての募集は、もちろん効率的だが、実際は希望より多い勤務日数であることを考えれば、仕事内容や職場環境、給与など、他方面でアピールすることでも、十分採用につなげることはできるだろう。
- ・平日の希望勤務時間で「8時間」が最多回答となったのは「WEB関連専門職」、また希望就業日数で「週5日」が最多回答となったのは「商品検査・仕分け」と「美容関連」。よりスキルを求められる職種については、求職者側に多めの就業日数、勤務時間を希望する傾向がある。また、こういった特定のスキルを身につけられる職種は、比較的遠距離通勤も苦にせず、採用エリアも広範囲に考えていい。
- ・「レストラン・カフェ」「スーパー販売員」は、勤務時間数が4~5時間、通勤時間は片道30分以内が希望条件で実際もこれとほぼ合致している。採用側は、こういった短期間勤務、短時間通勤を好むイエチカ層を意識することで、効率的な採用につなげたい。