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佐川急便の「宅配メイト」が主婦層を中心に人気の理由とは? (2/2)

03 ご近所さんとの交流や成長実感もやりがいに

報酬以外のやりがいについては、配達途中で近隣住民から「おはようございます」「こんにちは」と挨拶されることも多く、そうしたコミュニケーションがうれしいというスタッフの声も多い。また、企業側にとっても、一人暮らしをしている女性などから「女性同士で安心して受け取れる」といった感想が寄せられたりしているほか、女性ならではの人当たりの良さから、クレームが少ないといったメリットがあるという。

「宅配メイト」には、年齢18歳以上なら誰でも応募でき、もちろん未経験者でもOKだ。そのため、配達業務に就く前には事前の研修を行っている。

研修では、挨拶や個人情報の管理、荷物の持ち出しや配達完了時に入力を行う携帯電話を利用した専用機器(PDT)の使い方などをレクチャーする。その後、セールスドライバーに同行して配達の流れを見学し、自分でも実践していく。

女性スタッフは顧客に安心感を与えるというメリットも

女性スタッフは顧客に安心感を与えるというメリットも

基本的な研修期間は午前中の3時間×3日間。個人によって能力や経験が異なるため、一人で配達できるようになるまで継続して実施するという。また、研修期間は時間にかかわらず、一律の初期教育費が支払われる。

「地図を見て配達ルートを組むのが最初の難関。初めのうちは、どうしても時間がかかってしまいます。それでも1時間に5~6軒しか回れなかったのが、慣れてくると2倍以上の配達先を回れるようになる方もいます。配送のスピードがアップすると収入も増えてくるので、やりがいを感じる方が多いようです」

04 「宅配メイト」の拡充と見えてきた課題

「宅配メイト」が1日に配達できる荷物はまだそれほど多くない。佐川急便全体では1日400万個以上の荷物を扱っているため、成果を測る数字としてはまだわずかというのが現状だ。

「登録者数の増加につながるように、集合住宅の集会所などを借りて説明会を実施するなどの工夫をしていますが、口コミと自社サイトで告知しているだけなので、認知度の向上はこれからの大きな課題です。将来的には住宅密集地については、もっと網羅的にスタッフを配置していきたいですね」

そのほか、過疎地や夜間の宅配業務の効率化も、同社が今後取り組むべきテーマだ。過疎地では自転車や台車での配送は非効率だが、事業免許が必要となる自動車は、個人事業主が取得するにはハードルが高い。また家庭を持つ主婦層は夜間の対応が難しいという。

そうしたなかで、佐川急便の各営業所ではアイデアを絞り、大学生や専門学校生、企業をリタイアした高齢者を活用するなど、さまざまな施策で人材確保を図っているという。時間帯指定サービスなどきめ細かなニーズに応える輸送品質と配送力を支えているのは、人材適正やスタッフの声をくみ取り、働きやすい環境整備と人材活用の仕組み作りを推進している企業努力にほかならない。

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